物理療法(パラフィン浴、SSP、極超短波)

今日は物理療法(パラフィン浴、SSP、極超短波)についての簡単レポート公開していきます.

物理療法

パラフィン浴

パラフィン浴は固形パラフィンと流動パラフィンを100:3の割合で混ぜたものを50~55℃で加熱したものである。パラフィンは保温性が高いこと、皮膚とパラフィン浴の間にたまり湿熱様の効果が得られ、手指や足趾などの凹凸した部位にむらなく加温することができる点を利点に挙げる。逆に欠点としてゴミが出やすくなること、火気に注意すること、肩や股関節などの末梢肢節以外の部位は使用しにくいことがあげられる。効果として疼痛の軽減、筋スパズムの軽減、局所の循環の改善などがある。

<適応>

・慢性関節リウマチ、骨関節症、手部・足部の打撲、捻挫、骨折後、腱鞘炎、関節拘縮

<禁忌>

・表在感覚が鈍麻,消失している部位、開放創、重篤な局所循環障害、あらゆる疾患の急性期、悪性腫瘍、出血傾向、閉塞性血管疾患、皮膚疾患

<操作方法>

パラフィン浴の治療方法には、間欠法、持続法、塗布法がある。
A,間欠法
・患部を石鹸で洗い、水分をふき取る
・患部をゆっくりパラフィン中に浸してから出す
・2回目以降は、患部を浸す深さを前回よりも浅くする様に浸す。初回でできたパラフィン内部に2回目以降のパラフィンが流入するとやけどの危険性がある。
・8~10回この過程を繰り返し、厚いパラフィン槽を作る
・患部をビニールで包んだ後、タオルで全体を覆い15~20分間保温する
B,持続法
・持続法は、パラフィン内に患部を浸し、いったん引き上げた後にもう一度浴槽内に15~20分間持続的に浸す方法である
C,塗布法
・腰部などの直接浴槽内に浸すことのできない部位に対して行う方法である。患者をゴムシーツを敷いたベッドの上に寝かせ、ブラシなどを用いて浴槽内のパラフィンを数回塗布し、ビニールとタオルで15~20分間覆う。

SSP

低周波の作用には、筋スパズム、痛み、神経痛、末梢血行障害、筋ポンプ作用、筋力増強訓練などがあげられる。禁忌として、心疾患(ペースメーカー使用の方)血栓静脈炎、静脈血栓症、健常な皮膚以外に装着してはならない。

<適応>

・ 末梢神経麻痺
・ 中枢神経麻痺
・ 廃用性筋力低下
・ その他(スポーツ選手の筋力増強運動)

<禁忌>

・ 心臓ペースメーカー埋込み患者、重篤な心疾患のある患者
・ 静脈血栓や術後で筋収縮が術創に悪影響を及ぼすことが予測されるような場合
・ 創傷、瘢痕、皮膚疾患のある部位
・ 頸部や喉頭部
・ 悪性腫瘍の部位
(経皮的電気神経刺激(TENS))

<目的>

疼痛の軽減

<適応>

・ 慢性腰痛
・ 変形性関節症
・ 慢性関節リウマチ
・ 脊髄損傷後の慢性痛
・ 切断による幻肢痛
・ その他の疼痛疾患

<禁忌>

・ 心臓ペースメーカー
・ 妊婦
・ 頚動脈洞上や粘膜
・ 開放創がある場合

<治療時間>

15~30分

<刺激周波数>

3~80Hz

<電極の貼り付け>

・ 疼痛部位を挟むように電極を貼付する方法
・ 疼痛部位に関係した末梢神経の走行に沿って電極を貼付する方法
・ 疼痛部位と同じ脊髄レベルに支配されている皮膚表面、すまわちデルマトームに電極を貼付する方法。
・ 疼痛部位を支配している脊髄節を刺激するために、脊柱棘突起両側に貼付する方法

極超短波

極超短波の周波数は2450MHz、波長は12,5cmであり深達度は皮膚表面から、3~4cm
であり比較的深達性のある温熱療法である。

<適応>

外傷後、断端痛、慢性関節リウマチ、変形性関節症、肩関節周囲炎、変形性脊椎症、骨粗鬆症による腰背痛、腰痛症、手術後遺症の痛み、筋肉痛、神経痛、神経炎による痛み、内臓疾患による関連痛、筋スパズムの緩解、他の理学療法の前処置、血行改善

<禁忌>

乏血のある組織、うっ血のある組織、浮腫のある部分、湿布を貼っている部分、体内に金属が侵入されている部分、腕時計,ファスナー等の金属のある部分、小児の成長している骨端、出血部位,または出血傾向の強い部分、生殖器、眼球

<操作方法>

・オリエンテーションにて体内金属の有無、知覚障害などのリスクの説明を行う
・患者には、照射部位によって坐位または臥位をとらせる
・照射領域にネックレスや指輪などの金属類がなく問題がないか注意する
・照射アンテナと照射部位の皮膚の距離を握りこぶし1つくらい開けできるだけ直角にセットする
・機器本体の電源を入れ、タイマーを治療時間の約15~20分間に合わせる
・発汗の有無、火傷の有無を確認する

<注意点>

・患者が宝飾品、金属挿入部物、湿布、包交物などを着けていないかチェックする。
・照射部位が発汗していないかチェックする。
・顔面照射では、保護めがねをかける(白内障の危険を避ける)
・脳、睾丸、子宮などは照射しない(熱の収束のため)

<照射量と照射時間>

照射距離:10㎝
照射時間:5~30分(約20分程度)
照射量:40~80W(実際には感受性に個人差があるので、患者の自覚的温度を目安にする。)
照射適応量
dosisⅠ(微量):温かさを感じる閾値以下の量
dosisⅡ(少量):かろうじて温かさを感じる量
dosisⅢ(中量):心地よく温かさを感じる量
dosisⅣ(大量):熱さに耐えられる程度の量
※ 温熱療法の適応量はdosisⅢ(中量)の強度である。