上肢の運動学(上腕部、前腕部、運搬角)をPTが解説

上肢の運動学(上腕部、前腕部、運搬角)について理学療法士がのレポート形式でまとめていきます。

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役にたつと思うのでよろしければご覧ください。

腕尺関節の運動

滑車と滑車切痕との間の堅固な適合により肘関節構造の安定性の大部分が確保され、また矢状面における運動は制限される。
運動方向
・屈曲、伸展:屈曲では、凹状の滑車切痕が凸状の滑車の上を転がり、そして滑る。完全な肘の屈曲には、後部関節包、伸筋群、尺骨神経、そして側副靱帯の一部、とくに内側側副靱帯の後部線維束が引き伸ばされることが必要である。

腕橈関節の運動

完全伸展した安静時では、どんな接触も腕橈関節で生ずることはほとんどないしかし、自動的屈曲の際、筋の収縮により橈骨頭窩は小頭のほうに引っ張られる。
運動方向
・屈曲、伸展:屈伸時に小頭凹面を橈骨頭窩が転がり滑る運動によって成り立つ。

近位橈尺関節の運動

橈骨の橈骨頭窩と尺骨上の凹状の橈骨切痕によって形成される。
運動方向
・回内、回外:回外は輪状靱帯と尺骨の橈骨切痕から構成される線維性輪内での橈骨頭の軸回旋運動(スピン)として起こる。回内の関節包内運動は回外と類似する。

 

遠位橈尺関節の運動

回内・回外時に前腕遠位部を固定する。
関節の安定装置
・尺骨手根複合体
・関節包
・方形回内筋
・尺側手根伸筋腱
・骨間膜
運動方向
・回内、回外:
回外は橈骨の凹面をした
尺骨切痕が尺骨頭上を同
じ方向に転がり滑る運動
として生ずる。関節円板
近位面は尺骨頭と接触し
たままである。

運搬角[肘外偏角](Carrying angle)

肘関節を完全に伸展したときに前腕は体幹より離れ外反位を呈している。これは滑車の内側唇が遠位へ延長しているという一部の理由により内側から外側に向けやや上方へ傾斜して走っていて、この滑車の非対称性により尺骨は上腕骨に対して外側へ偏位しているためである。このときの上腕長軸と前腕長軸によってなす角度(肘の生理的外反角)をいう。
重いものを運搬する際に外反角度が明瞭になることから運搬角と呼ばれる。正常は男性で5°、女性で10~15°である。

Spurt muscle、Shunt muscle、Emergency muscle

Spurt muscle:速さに有利で、瞬発力に強い筋
例)上腕二頭筋、上腕筋
Shunt muscle:力学的に効率的に作用する、力に有利な筋
例)腕橈骨筋
Emergency muscle:負荷のかからない時はほとんど動かず、むしろ負荷のかかる緊急時
に活動する筋
例)腕橈骨筋

Huter line、Huter triangle

Huter line:肘関節伸展位において内側上顆と外側上顆を結んだ線上に肘頭が位置する線のことである。
Huter triangle:肘関節屈曲位のとき、内側上顆、外側上顆、肘頭それぞれの頂点で構成
される三角形のことである。

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