疼痛について(機序、痛みの分類、治療、疼痛の把握、理学療法)

こんにちわ!(^^)!
投資家理学療法士(PT)のたかちゃんです☆彡
今日は疼痛についての簡単レポート公開していきます^^
では行きまーす♡

疼痛

痛みの簡単な機序

痛みとは生体組織の損傷が発生したときに感じられる特有な感覚であるが,このとき組織損傷を起こし,痛みを発生させるのに十分なエネルギーを痛みの適当刺激と呼び,通常は侵害刺激という.侵害刺激により興奮を起こし,その興奮を神経線維に伝達するのが痛みの受容器,つまり侵害受容器である.
侵害刺激となるエネルギーには,大別すると物理的刺激と化学的刺激の2種類がある.前者は機械的,温熱的,電気的刺激などであり,後者はいわゆる発痛物質といわれるものが刺激となる.

1.痛みの受容器
生体にある単純感覚として,触覚,温覚,冷覚,痛覚の4つがあるが,皮膚や粘膜には触覚,温覚,冷覚に対応する受容器が分布している.同様に,痛み刺激が中枢へ伝えられるためには,皮膚や粘膜などに痛み刺激に反応する受容器が存在しなければ,当然その伝達は行われない.解剖学的には,痛みの受容器は皮膚の基底層を貫いて表皮内に侵入した神経自由終末であろうと考えられている.
生理学的には,侵害受容器として物理的な刺激で興奮する受容器(刺激の種類でさらに分類)と様々な刺激で興奮する受容器の2種類の受容器の存在が明らかにされている.
物理的刺激で興奮する受容器は,つねったり,はさんだり,刺したりするような機械的な痛み刺激に反応する機械的侵害受容器と,熱刺激(43℃以上)や冷却刺激(15℃以下)に反応する熱的侵害受容器があり,一方機械的刺激,化学的刺激,熱的刺激など様々な刺激に対して反応を示す受容器としてポリモーダル侵害受容器がある.
機械的侵害受容器および熱的侵害受容器は主に一次痛に興奮するのであり,必然的に皮膚に分布しており,ポリモーダル侵害受容器は主に二次痛に関連しており,皮膚や粘膜および骨格筋など広く全身に分布しており,内臓痛の発現に深く関与
している.

2、内因性発痛物質
種々の原因で,皮膚の損傷を受けると,まず瞬間的な痛みを感じ,ついで十数秒以上経過してから痙くような痛みが生じる.
この遅れて生じる痛みは組織が傷害されたために産生された物資による化学的刺激によって生じるのであり,このときの産生物質を内因性発痛物質という.
肥満細胞から遊離するヒスタミン,血小板からのセロトニン,ポリペプタイドとしてのブラジキニン,P一物質などであり,アセチルコリン,アンギオテンシン,オキシトシン,K+などの発痛作用も確認されている.
さらに組織の傷害が起こると,これらの産生物質の作用を増強させる,いわゆる痛みの増強物質も分泌されるが,プロスタグランジンE2,12,ロイコトルエンB4などである.
表1 末梢神経線維の分類と機能
神経線維 髄鞘 機能 直径(μ) 伝導速度(mm/sec)
α

β
γ
δ
有髄

固有受容(深部知覚)
体制運動
触角,圧覚
筋紡錘への運動神経
痛覚,温度覚 12~20

5~12
3~6
2~5 70~120

70~80
15~80
12~30
B 有髄 交感神経節前線維 <3 3~15

C
無髄 痛覚・温度覚の一部
交感神経節後線維 0.4~1.2
0.3~1.3 0.5~2
0.7~2.3

3.痛みの求心路および侵害刺激の伝導
感覚の伝達は3種類のニューロンによって末梢から中枢(大脳皮質)へなされるが,基本的には侵害刺激の伝達も同様である.
しかし,このような簡単な仕組みでは,先にも述べたような痛みにおける種々の複雑な現象は説明することはできない.痛みの伝達にはこの基本的経路に非常に複雑な機構が組み合わされて出来上がっているのであろう.

A、第一次ニューロン
末梢に存在する各種受容器に与えられた刺激は第一次ニューロンによって,第二次ニューロンのある脊髄後角へ伝えられるが,第一次ニューロンは種々の感覚を伝達するために,直径大小いくつかの種類があり,それに対応している(表1).そのうち,侵害刺激の伝達を司るのは,有髄のAδ線維と無髄のC線維である.有髄線維では跳躍伝導が行われるので,無髄線維の伝導速度よりはるかに早くなる.Aδ線維の伝導速度は毎秒12~30mであり,C線維は毎秒2m以下である.すなわち,瞬間的な速い痛み(一次痛)はAδ線維により,少し遅れて生じる疼くような痛み(二次痛)はC線維によって伝えられる.
痛みの伝達にはこの2種類の線維が関与しており,他の感覚とは異なり,侵害刺激が与えられるとこの両者が同時に興奮するのであり,その伝導速度の差により痛みの二重性が生じるということが理解できる.この二重性は,末梢から中枢までの距離が長い程明確に感じられ,顔面など距離の短い部位では分かりにくい.
脊髄後角は6層に区分されるが,侵害刺激を伝達する第一次ニューロンはそのうちの第1層,第2層および第5層に終わる.

B、第二次ニューロン
第一次ニューロンを経た侵害刺激はシナプスを介して第二次ニューロンに伝達される.
第二次ニューロンの大部分は第一ニューロンが脊髄に侵入した分節より1~3分節高位で反対側へ交差し,脊髄白質の前・外側索を上行するが,一部は侵入側と同じ前・外側部を上行するものもある.この経路のうち脊髄外側索を上行する線維は主としてAδ線維であり,当然速い痛みが伝達されることになる.またこの外側索の経路では触覚,深部知覚,温覚などにも関与しており,感覚識別性の伝導路と考えられる.
この経路は,主として視床に終わるために,脊髄視床路または発生学的見地から新脊髄視床路ともいう.一方,前内側索を上行する経路にはC線維が主として含まれており,遅い痛みの伝達に関与している.この経路は脳幹網様体に枝を出しているので脊髄網様体路と呼ばれ,発生学的には旧脊髄視床路と呼ばれる.網様体に伝達された刺激はシナプスを介して,やはり視床に到達する.

C、第三次ニューロン
第二次ニューロンから第三次ニューロンへの刺激伝達は視床の諸核で行われるが,視床は痛覚のみではなく,すべての感覚の中継核であるといえる.
第三次ニューロンは視床から起こり,大脳皮質の各部位に終わる.視床の腹側基底核よりは中心後回にある一次体性感覚野へ,後核よりは島後皮質の二次体性感覚野へ,中心外側核よりは前頭葉皮質の体性感覚野,視覚野へ,内側下核よりは前頭葉皮質へ至っており,一部は痛みとしての認知に関与し,一部はそれに対する感情面に関与していると考えられる.

4.生体内の鎮痛機構
痛みは生体に生じた危険を知らせる最も大事な警告反応であると考えられているにもかかわらず,簡単なマッサージ程度で痛みが消失したり,スポーツに熱中していたり,大きな感動を受けている最中には怪我による痛みに気が付かなかったりすることを経験することが少なからずある.これは生体内,特に中枢に不快な感覚を抑えようとする働き,すなわち何らかの鎮痛機構が存在する可能性を示唆している.
この事実は,外因性に働くモルヒネの作用機序に関する研究により,内因性オピオイドが発見されたり,脳内の電気刺激により鎮痛作用が生じることが明らかにされたりしたことから,生体には生じた痛みを抑制しようとする脳幹部から脊髄後角への下行性の働きが存在することが理解されるようになり,生体に侵害刺激を伝達するだけではなく,鎮痛機構が存在することが明確になった.
この鎮痛機構を下行性疹痛抑制機構または内因性鎮痛機構などというが,1965年に提唱されたゲートコントロール説は,それを端的に説明するものとして,現在も高い評価を受けている。
下行性皇師抑制機構にはいくつかの経路が存在するものと考えられるが,これまでに関連する伝達物質の種類により,セロトニン系やノルアドレナリン系および内因性オピオイドの関与など経路が想定されている.

痛みの分類

1.原因による分類
それを引き起こす原因によって痛みを分類すると,次のようになる.

A、外的侵害刺激による痛み
正常な生体に,外部から侵害刺激が与えられたときに生じる痛みであり,警告反応としての意味があり,生体を損傷から守ったり,局所の安静を保たせる役割を果たしている.

B、内的侵害刺激による痛み
生体内から与えられる侵害刺激,つまり病変に伴う痛みであり,やはり警告反応としての役割を担っているが,末期の癌で出現する痛みでは警告反応としての意義はまったくないのであり,痛みを抑えること以外に考えることはない.

C、神経系の異常による痛み
第一次ニューロンやそれより上位の中枢神経の異常によって生じる痛みであり,いわゆる神経痛,カウザルギー,幻肢痛,帯状庖直後神経痛,中枢痛,糖尿病性ニューロパシーなどである.手術後,あるいは外傷後の痺痛症候群の一部の痛みはこれと同様である.

D、精神身体的原因による痛み
ストレスなどの精神的な事柄が誘因となって生じる痛みであり,緊張型頭痛は代表的なものといわれる.

E、心因反応による痛み
痛みの原因となるものがまったく見い出せないのに生じる痛みであり,顔,頭,背中,腹部,陰部などに訴えられることが多い.日常行動の制限を明確に余儀なくされる上下肢などに訴えられることは少ない.また往々にして,非常に狭い部位に訴えるか逆に極めて広い分野に訴えられたりすることが多く,正中を越えて両側均等な痛みとして訴えられることもある.

2、発生部位による分類
心因的な痛みを除き,生体内に原因があって生じる痛みは,原因のある部位によって以下のように分類される.
A、体性痛

1)表在痛
皮膚や粘膜に見られる痛みであり,機械的刺激,熱的刺激,化学的刺激によって生じるが,組織損傷が起こっているときまたはその可能性があるときに感じられる痛みである.局在性の強い速い,鋭い痛みとそれに引き続く局在性の乏しい遅い鈍い痛みとがあり,前者はAδ線維の興奮により,後者はC線維の興奮により生じる.

2)深部痛
骨膜,靱帯,関節,腱,筋膜,骨格筋に見られる痛みで,窪くような痛みであり,速い痛みとか遅い痛みとかの区別がない.機械的侵害刺激による感受性は骨膜で最も高く,次いで靱帯,関節,腱,筋膜の順で,骨格筋が最も鈍感である.

B、内臓痛
胃,腸,尿管などの管状組織は切る,焼くなどの刺激では痛みを生じないが,収縮,伸展などの刺激で強く反応し痛みを生じる.また,炎症などが生じると弱い機械的刺激や希薄な酸やアルカリによっても痛みを生じる.
壁側胸膜や壁側腹膜は侵害刺激に敏感で,弱い機械的刺激によっても痛みを生じる.
C、痛みの持続による分類
病変の治癒に伴って,数日のうちに消失する痛みを急性痛というが,それに対して,数週以上にわたって訴え続けられる痛みを慢性痛という.しかし,原疾患が治癒しないまま続いている痛みは,その性質は正しく急性痛であり,難治性痙痛というべきであり,病変が治癒したにも関わらず訴え続けられる痛みのみを慢性痛とすべきであるという考え方もある.一般的に,急性痛では心拍数増加,血圧上昇,過呼吸,発汗などの自律神経症状や不安感を伴うが,いわゆる慢性痛ではそのような変動は少なく,食欲減退,便秘,運動減退などを生じ,うつ状態にあるといわれる.

痛みの治療について

1、神経ブロックとは
神経ブロックとは,「脳脊髄神経や脳脊髄神経教育講演節または交感神経節およびそれらの形成する神経叢に向かってブロック針を刺入し,直接またはその近傍に局所麻酔薬または神経破壊薬を注入して,神経の伝達機能を一時的または永久的に遮断する方法」と定義される.
厳密には,局所麻酔薬や神経破壊薬を用いて,化学的に神経機能を遮断することをいうのであるが,ブロック針による神経穿刺圧迫によるものや特殊な装置を持つブロック針の使用による熱凝固や冷凍による物理的な方法も神経ブロックとして取り扱う場合が一般的といえる.また,硬膜外腔やくも膜下腔へ麻薬や拮抗性鎮痛薬を注入する方法もそれを行うための技術は神経ブロックとまったく同様であり,神経ブロックと同意義の方法として解釈できる.

表3 神経ブロックの適応となる疾患
*全身の痛み
がん性疼痛,術後痛,術後疼痛症候群(開胸後,胆摘後,乳房切断後など),外傷性疼痛症候群,中枢神経損傷による痛み(中枢痛,腕神経引き抜き損傷,脊髄損傷など),
末梢神経損傷による痛み(反射性交感神経性ジストロフィー,カウザルギー,幻肢痛,二二性神経障害など),帯状庖疼痛,血行障害による痛み(閉塞性動脈硬化症,閉塞性血栓血管炎,レイノー病,白蝋病など),筋・筋膜性疼痛症候群,難治性潰瘍,機能性浮腫,心因性疼痛
*頭・顔面の痛み
片頭痛,群発頭痛,緊張型頭痛,三叉神経痛,舌咽神経痛,Tolosa-Hunt症候群,顎関節症,咀噛筋症候群,非定型顔面痛,その他の頭痛・顔面痛
*頚肩腕の痛み
頚部神経根症(頚椎椎間板ヘルニア,変形性頚椎症など),外傷性頸部症候群,胸郭出口症候群,肩関節周囲炎,頚骨腕症候群,その他の頚肩腕痛
*胸・背・腹部の痛み
肋間神経痛,ティーツェ症候群,急性・慢性膵炎,尿路結石症,その他の胸・背・腹部痛
月経困難症,慢性内臓痛,
*腰・下肢・会陰部の痛み
腰部神経根症(腰椎椎間板ヘルニア,変形性腰椎症など),坐骨神経痛,腰痛症,慢性会陰部痛,尾骨神経痛,その他の腰・下肢・会陰部痛
*その他
顔面神経麻痺,顔面痙攣,突発難聴,鼻アレルギー,網膜血管閉塞症,網膜色素変性症,視神経炎,その他

2、神経ブロックの種類
解剖学的名称の与えられている神経のほとんどを神経ブロックの対象とすることが可能であるが,日常の臨床で使用される神経ブロックはほぼ25,26種類位である.

3.神経ブロックの意義
神経ブロックが生体にもたらす効果はいくつか考えられるが,それらの効果は疾病の治療において大きな意義を有している.
A、痛覚伝導路の遮断
疹痛を消失させることは,疾病の根本的な治療となりえないかも知れないが,患者のQOLの改善に大きく寄与することは疑いのない事実である.
神経学的な異常を全く認めず,激しい発作的な疼痛のみを主訴とする三叉神経痛や舌咽神経痛では神経ブロックが確実に施行されれば,長年続いた発作は完全に消失し,その効果は数ヵ月から数年にわたって持続することになる.また,その効果は癌や筋・骨格性疾患などの痛みに対しても同様である.

B、痛みの悪循環の遮断
侵害刺激は末梢神経より脊髄を経由して中枢に伝達されるが,同時に脊髄反射路を介して交感神経,運動神経の興奮をも引き起こす.
これによって,侵害部位およびその周辺の血管収縮や筋攣縮が起こり,次いで局所血流低下,酸素欠乏による異常代謝が進行し,局所には発痛物質の生成・遊離が促進され,侵害受容器の感受性が高まり,一連の悪循環が成立する.
この悪循環の長期持続は様々な肉体的,精神的障害を引き起こすが,反射性交感神経性ジストロフィーなどに見られる頑固な痛みと組織の変容は代表的なものである.
痛みの悪循環を断ち切るのに最も良い手段は,知覚,交感,運動神経に一度に働きかけることができる神経ブロックである.

C、交感神経機能の遮断
交感神経機能が神経ブロックにより遮断されると,局所の血流増大,発汗抑制,交感神経知覚枝遮断などが起こる.末梢血行障害による阻血性の痛みには局所血流の増大が最も必要なことであり,交感神経ブロックはまさに合目的的である.

D、痙痛発生の予防
全身麻酔のみでの手術による術後痛より,神経ブロックを併用した場合の術後痛の方が軽くなる.
開胸術の際に肋間神経ブロックを併用するのも良い方法と考えられている.腹腔内腫瘍の手術が試験開腹に終わる場合,直視下に腹腔神経叢ブロックや下腸間膜動脈神経叢ブロックなどを行っておけば,その後の疹痛発生を抑える可能性が高くなる.
同様に,帯状庖疹急性期における神経ブロックによる十分な鎮痛は帯状庖疹後神経痛の発生を抑えるものと期待されている.

E、運動神経の遮断
運動神経遮断に伴う筋弛緩は筋・骨格性痺痛疾患の治療には欠かせない要素である.
脊髄損傷などに伴う痙性麻痺に神経ブロックを行うことで車椅子の使用が可能になる場合もあるし,電気メスを使用する経尿道的手術などでは閉鎖神経ブロックは必須である.また,顔面痙攣の治療として顔面神経ブロックは有用である.

4、神経ブロックの適応(表3)
神経ブロックは,全身の各部位に対して効果を発揮できるという特徴があり,したがってその対象となる疾患は数限りがない.局所的な知覚低下または麻痺,局所的な筋弛緩,局所的な血流増加が望まれるとき,そのすべてに対応することが可能である.
神経ブロックの適応となるのは痙痛疾患だけではなく,痛みのない疾患にも多くの適応がある。

病態の把握

一般的な治療では外科系疾患、内科系疾患に限らず、疼痛をもつ患者の病態を把握するために画像診断、血液検査などが行われ、骨・関節、中枢神経系、循環器系の器質的な変化を視覚的に捉え臓器の機能的な変化を定量的に把握することができるので診断と治療方針が立てやすくかつ効果判定も容易である。一方、理学療法では、疼痛だけではなく二次的に筋および結合組織に多く出現する機能的変化も治療対象に含まれるため、画像診断や血液検査などでは効果を判定しづらい点がある。
疼痛に対する理学療法を施行する時、診断名をもとに、処方された治療プログラムに沿って、温熱療法、関節可動域運動、時には筋力増強運動、あるいは関節モビライゼーションやマニュアルセラピーを行う。また、関節モビライゼーションやマニュアルセラピーに精通しているPTであっても、疼痛を有するほとんどの患者に対して一つの手技で解決しようとする例が少なくない。その結果、疼痛は患者の満足が得られるほど変化しない場合が生ずる。
PTが多く扱う関節拘縮は、骨、滑膜、関節包、靭帯あるいは関節半月などの関節構成体異常、神経麻痺や長期臥床による動筋と拮抗筋の筋力アンバランス、長期固定などを原因とする関節可動域制限、筋短縮および筋萎縮などの症状を呈する。いずれの場合も、二つの向き合う骨以外は結合組織および筋などの軟部組織の異常が関節拘縮が生じると筋では筋節長の短縮、筋節数の減少、筋節の破壊、筋線維直径の減少、筋線維組成タイプの変化が起こり、筋周膜や筋内膜を含む筋膜、靭帯、腱、関節包などの結合組織ではコラーゲン線維の走行角度変化・直径増大・架橋形成増強、エラスチン線維の含有量低下などによる肥厚化・弾力性低下が観察される。さらに、神経系では神経活動の低下、循環器系では血液循環の低下、浮腫などを引き起こす。PTはこれらさまざまな病態が存在するときに、どの病態に対してどのような理学療法を施行するか判断しなければならない。それぞれの変化はほとんど目に見えないが、関節拘縮の筋および結合組織の変化に関する知識は理学療法を選択する時に重要な判断材料となり、逆に、これらは疼痛を増悪させたり新たに発生させる原因となる。
自由神経終末であるC線維ポリモーダル受容器は有髄のAδ神経線維とともに侵害刺激によって興奮し、侵害的な機械的、化学的および熱刺激を同じ強度で同じ部位(受容野)に繰り返すと、閾値の低下、刺激に対する反応性の増大、受容野の拡大、自発放電の増大などの現象を示す。これを感作という。臨床では痛覚過敏部位に対して、感作現象を増強させるホットパック(熱刺激)や直接的な強いマッサージ(機械的刺激)などは避けなければならない。
肩手症候群の肩麻痺患者、幻肢痛を有する切断者、癌性疼痛患者など自発的な痛みが長期に持続する患者では、局所麻酔薬で末梢からの痛み刺激が消失あるいはブロックされた場合でも、中枢において痛覚の過敏状態が作り上げられ、持続的な疼痛を感ずるようになる。これを痛覚系の可逆的変化という。
さらに、疼痛が慢性化した病的な状態では、軽い触刺激や冷刺激によっても痛みが引き起こされる。このことをアロディニアといい、正常時には痛みを引き起こさない程度のわずかな刺激によっても疼痛が生じる。慢性関節リウマチ患者や反射性交感神経性ジストロフィー症患者では自分の足に掛け布団が触れたり、人に触られたりするだけで痛みを訴えることが多い。この現象はまさにアロディニアが出現したものと考えられるので、理学療法施行時には特に注意が必要である。

疼痛に対する理学療法

1、 温熱・冷療法
慢性関節リウマチのごとく、炎症の増悪と寛解を繰り返す疾患における炎症の増悪期や急性腰痛症(いわゆるぎっくり腰)などでは、温熱療法を施行すると逆に疼痛が著名となり、炎症がさらに亢進する。その原因は、熱刺激による直接的な血管拡張作用とともに、炎症に関与するC線維ポリモーダル受容器の閾値低下と反応性増強のためである。ポリモーダル受容器は43℃以上の熱刺激により興奮するが、10℃以下の冷刺激に対しても同様に興奮する特徴をもつ。冷刺激は血管収縮による血流低下、毛細血管透過性低下による腫脹の抑制、局所新陳代謝の減少、筋紡錘活動低下による筋スパズムの抑制、神経伝導速度低下による疼痛緩和などの効果が認められる。しかし、冷刺激によって組織温度が10℃以下になると逆にポリモーダル受容器そのものを再度興奮させることとなり、結果的に神経性炎症を助長すると予想される。したがって、炎症の急性期には疼痛部位局所への温熱療法は禁忌であるが、冷療法に関しても冷却温度に注意を払う必要がある。

2、 他部位からの電気療法・その他
疼痛制御を目的とした理学療法の一つとして、他の部位から非侵害刺激を利用する方法が考えられる。すなわち、疼痛部位と同じ脊髄レベルに感覚インパルスが入力される他の部位、例えば反対側への経皮的電気刺激(TENS)に代表される電気療法、非侵害レベルの温熱療法あるいは徒手療法により、脊髄後角においてポリモーダル受容器からのインパルスを抑制し、上位中枢での疼痛の認知を軽減させる方法である。

3、 ストレッチング
随意性のない筋短縮時のように自発痛はないが、機械的に伸張を加えた時だけ疼痛が発現する場合の理学療法としては、機械的な伸張刺激による疼痛は、皮膚、筋膜、靭帯、腱などの柔軟性の低下した結合組織に対する伸張が侵害受容器を興奮させるために発現すると考えられる。筋細胞内には侵害受容器は存在しないので、無理な伸張刺激を加えても、直接線維からの疼痛のインパルスが伝達されることは考えられない。したがって、この場合の理学療法は結合組織の柔軟性を得ることを主に考えればよい。結合組織の柔軟性低下は、コラーゲン線維の架橋形成や走行角度の変化などに起因するため、改善方法としては筋線維の走行と同じ方向に行うストレッチングが有効であることが確認されている。したがって、ストレッチングは各筋線維の走行を考慮し、一つ一つの筋をストレッチングする個別的筋ストレッチング法が有効であると考えられる。
ストレッチングの効果は結合組織のみならず、筋線維にも影響し、短縮した筋節長の改善、筋線維組成タイプの回復などをもたらす。またストレッチングによる血流の改善は、筋弛緩に必要なエネルギーであるアデノシン三リン酸(ATP)の合成を助けて筋緊張を低下させるとともに、血流低下によって合成が促進されていた発痛物質のブラジキニンや痛覚増強物質のプロスタグランジンの除去にも効果的である。したがって、筋短縮などが原因で疼痛が発現する時の理学療法は組織温度上昇と筋ストレッチングを目的とした内容を提供すればよい。注意点としては、過剰な伸張刺激が結合組織に加わると、逆に逃避反射などにより筋緊張を助長するので、疼痛の起こらない範囲で筋および結合組織をストレッチングすることである。

#ビットコイン #リップル #理学療法 #作業療法 #言語聴覚 #PT #疼痛 #暗号資産 #転職 #仮想通貨 #投資 #イーサリアム #BTC #XRP #副業 #痛み #理学療法士

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする