理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)の皆さんで働いていると退職した時はどの位退職金がもらえるのだろうか?など一度位考えたことがあるセラピストは多いのではないでしょうか。
少なくとも私(理学療法士)は新人時代に退職金のことなど色々考えました。
退職金をもらうまで働いた方が得をするから、3年は働いた方が良いのか?それとも3年待たないで給料の高い職場に転職してしまった方が良いのかなど。
そこでこの記事では退職金はどの程度もらえるのかと、早く転職するのが正解なのかなどをまとめていきたいと思います。
目次
退職金はどの位もらえるのか
勤続20年以上かつ45歳以上の退職者(大学卒)に対して支払った退職金の平均額は、定年退職の場合は1,941万円、自己都合退職の場合は1,586万円でした。
引用)平成25年の厚生労働省「就労条件総合調査結果の概要」より
定年まで働い場合は一般企業では約2000万円、自己都合退職なら約1500万円と考えておいて良いでしょう。
しかし理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の場合は、様々な分野を体験したいなどの理由から2~5年程度で退職することが多いかと思います。
よってこのデータと比較するのは難しいと思います。
そこで、東京都産業労働局が2016年に発表した「モデル退職金」というものがありましたので、こちらと比較してみましょう。
勤続
1年:87000円
3年:236000円
5年:440000円
10年:1148000円
15年:2251000円
引用)東京都産業労働局が2016年に発表した「モデル退職金」(大学卒)
ちなみに理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の給料(生涯賃金)は残念ながら中卒以下となっているのが現状ですので、おそらくこれほどもらえないかと思います。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の生涯賃金はこちら
勤続3年で退職した理学療法士はいくら退職金をもらえるか
私自身は2年目で退職してしまい退職金はもらったことないですが、仲の良かった先輩が3年で退職した際の退職金のリアルな金額は約27万円という事でした。
私が当時勤務していたのは普通の病院でしたが基本給が低く(約17万円で昇給は年2000円)されており、手当てを多くつけている職場でした。
月収約30万円でしたので、年収換算すると450万円程度になり1年目としてはかなりもらえていましたが、長く勤務するにはあまり良くないんですよね。
以下が私の新人時代の給料明細です。
ちなみに、私が勤務していた病院の退職金の計算式は、
基本給(1か月分)×勤続年数×自己都合退職(0.5)or会社都合退職(1.0)でした。
先輩の場合でこの式に当てはめると、基本給約18万円×3年×0.5(自己都合退職)=27万円となりますね。
大体どこの病院もこんな感じだと思いますので参考にされてみて下さい。
勤続30年と2年目で転職して年収600万円の場合の生涯賃金を比較
勤続30年のセラピストはなかなかないかと思います。
皆さんの職場でもせいぜい25年が最長位ではないでしょうか?
(流石に40年勤続の人はいないに等しいので長めに見積もって今回は30年で試算します。)
①年収500万円(基本給25万円設定)で長く見積もって30年間働いて退職金を貰うケースと②私のように2年目で給料の高い職場に転職(年収約600万円の私をモデル)したケースを簡単に比較してみたいと思います。
まずは①年収500万円(基本給25万円設定)で長く見積もって30年間働いて退職金を貰うケースから計算します。
単純に500万円(年収)×30年(勤続)=150000000円
退職金で先ほどの式に当てはめて計算すると、25万円(月給)×30年(勤続年数)×1.0(会社都合として多めに計算)=7500000円となります。
足し算すると1億5000万円(給与収入)+750万円(退職金)ですので、合計額はざっくり1億6000万円となります。
次に②の私のように2年目で給料の高い職場に転職(年収約600万円)したケースをみていきます。
私の現在の給料(訪問看護ステーション勤務)はこちらになります。
令和元年5月で約47万円です。
ここに賞与が年2回あるので計80万円です。
シンプルに計算しても
47万円(月収)×12ヶ月+80万円(賞与2回分)=644万円(年収)になります。
この職場で29年間働いたとして、644万円×29年=186760000円
おまけで新卒時代の年収450万円を追加すると、191260000円となります。
ざっくり私は退職金なしでも30年間で1億9000万円稼ぐ計算になります。
この数字から結果は一目瞭然ですよね。
もう一度合計額を提示すると。
民間の病院に30年勤務:1億6000万円(退職金あり)
早く転職して30年勤務の私:1億9000万円(退職金なし)
差額は3000万円はあることになりますね。
結論
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は早い段階で給料の高い職場に転職していきましょう!!!
でもただ転職活動をすれば良いという訳ではありません。
金銭面の条件は勿論ですが内部環境なども調べておく必要があります。
また金銭面などでど条件の良い職場には皆さん入職したがりますので、ライバルも増えていきます。ですから履歴書や面接などはしっかりやることが必須となります。
学生時代は先生が手伝ってくれましたが、社会人となると自分でこなさなくてはなりません。
しかし働きながら転職活動をするのは時間的にも体力的にも大変なものとなります。
そこで大手で安心できる無料の転職サイト(マイナビコメディカルなど)を利用して効率よく活動を行うのが望ましいです。
転職サイトを利用することで、このサイトをみている皆さんの代わりに希望条件に合った職場を探してくれるサービスです。職場見学や面接の日程調整・履歴書添削・面接練習・給与交渉・職場の内部事情も教えてくれます。私個人的には自分では伝えにくい給料交渉してくれるのはとても助かりました。
サイトは有料の会社含めていくつかありますが、無料サイトで十分であると思います。
転職しようと考えている人は、早めに転職サイトに登録しておくと条件の良い職場を見つけやすくなります。転職はいかに早く動くかで良い求人を見つけられるかが決まります。
また無料の転職サイトに登録したら必ず、そこの会社のスタッフと連絡を取り情報収集をしてみて下さいね。
せっかく登録したのに、話を聞かないで良い情報を得られないのは、勿体ないにも程がありますので。ゴールはすぐそこなんてこともあり得ます。
最後に私が見た無料の転職サイトを3つ紹介しておきます。
どれも非公開求人もあり良いのでおすすめです。
では影ながら皆さんの転職が成功する事を祈っていますね。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士向けの無料転職サイト
第1位☆ マイナビコメディカル
・登録は数分で簡単に出来るし個人的には一番おすすめ
・マイナビという大手の会社だから安心感あり
・対象地域限定のため注意
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